橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和4年(2022年) 上期 電験三種 理論 問10

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問10は、過渡現象(コンデンサ)の問題です。

 


 図の回路において,スイッチ$S $が開いているとき,静電容量$C_1=4mF $のコンデンサには電荷$Q_1=0.3C $が蓄積されており,静電容量$C_2=2mF $のコンデンサ電荷は$Q_2=0C $である。この状態でスイッチ$S $を閉じて,それから時間が十分に経過して過渡現象が終了した。この間に抵抗$R[\Omega]$で消費された電気エネルギー[$J$]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)$1.25$ (2)$2.50$ (3)$3.75$ (4)$5.63$ (5)$7.50$

 


解答 (3)  

 

スイッチ$S $が開いているときのエネルギーは

$W=\dfrac{1}{2} CV^2=\dfrac{1}{2} \dfrac{Q^2}{C}=\dfrac{1}{2} \dfrac{0.3^2}{4 \times 10^{-3}}=11.25 J  $

また、$C_1$の電圧は
$0.3=4 \times 10^{-3} \times V_1$
$V_1=75V$
電荷保存の法則(電荷の総量は変化しない)から
$C_1 V_1+C_2 V_2=(C_1+C_2) V$
$0.3+0=(4×10^{-3}+2×10^{-3})V$
$V=50V$
よって、

$W=W_1+W_2=\dfrac{1}{2} C_1 V^2+\dfrac{1}{2} C_2 V^2=\dfrac{1}{2} (C_1+C_2)V^2$
$11.25-7.5=3.75J$減少した。
よって、(3)$3.75$ 

このとき、各コンデンサ電荷は次のようになります。
$Q_1=C_1 V=4 \times 10^{-3}\times 50=0.2C $
$Q_2=C_2 V=2\times 10^{-3}\times 50=0.1C $


よって、(3)$3.75 $となります。