橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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基礎から学ぶエネルギーネットワーク工学-2.7.2-2

基礎から学ぶエネルギーネットワーク工学

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 2.7.2 対称座標法-(1)一線地絡故障-1

 以降の計算ではベクトルの・(ドット)の表記は省略している。

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                  図2.7.2 一線地絡故障

図に示すように、$V_a=0,I_b=0,I_c=0$という条件より、
$I_b=I_0+a^2 I_1+a I_2=0$・・・①
$I_c=I_0+a I_1+a^2 I_2=0$・・・②
①-②より、
$(a^2-a)(I_1-I_2)$=0
$a^2-a \neq 0$より、
$I_1=I_2$
①式に代入すると
$I_0+a^2 I_1+a I_1=0$
$I_0+(a+a^2)I_1=0$
$1+a+a^2=0$より、
$I_0-I_1=0$
$I_0=I_1$
よって、$I_0=I_1=I_2$
$V_a=V_0+V_1+V_2=0$
この式に、発電機の基本式を代入すると
$-Z_0 I_0+E_a-Z_1 I_1-Z_2 I_2=0$
$-Z_0 I_0+E_a-Z_1 I_0-Z_2 I_0=0$

$I_0=\dfrac{E_a}{Z_0+Z_1+Z_2}$

$I_a=I_0+I_1+I_2=\dfrac{3 E_a}{Z_0+Z_1+Z_2}$

$V_b=V_0+a^2 V_1 +a V_2=-Z_0 I_0+a^2(E_a-Z_1 I_1)-a Z_2 I_2$

$=a^2 E_a -\dfrac{{(Z_0 +a^2 Z_1 +a Z_2) }  E_a} { Z_0+Z_1+Z_2 }$

$=\dfrac{\{(a^2-1)Z_0  +(a^2-a) Z_2 \}  E_a} { Z_0+Z_1+Z_2 }$

 

$V_c =V_0+a V_1+a^2 V_2=-Z_0 I_0+a(E_a-Z_1 I_1)-a^2 Z_2 I_2$

$=a E_a -\dfrac{{(Z_0 +a Z_1 +a^2 Z_2) }  E_a}  { Z_0+Z_1+Z_2 }$

$=\dfrac{(a-1)Z_0  +(a-a^2) Z_2 \}  E_a}  { Z_0+Z_1+Z_2 }$