電験三種 理論 基礎力向上テキスト-12
amazon kindle版の「最新令和2年版 電験三種(理論)基礎力向上テキスト」に関する本を出版しました。
そちらも見て下さい。
1. 交流回路
1.1 正弦波交流
(1)交流の波形
電流や電圧が時間が経過するとともに,一定の周期で変化するものを交流と呼びます。太陽光発電や燃料電池,携帯型の機器など以外の多くは交流を使用しています。太陽光発電も直流で発電しますが,インバータで交流に変換しています。
交流電源の商用周波数は東日本では50[Hz]、西日本では60[Hz]となっています。50[Hz]と60[Hz]に分かれているので、東日本と西日本の送電線は直結できませんが、周波数変換装置によって、東日本と西日本の電力は流通しています。
図1.1に交流波形の例を示します。交流波形は正弦波を基本としています。
交流の正弦波は1周期を2π=360°を使って表します。
周期$T$[s]と周波数$f$ [Hz]の関係は次式となります。
$F=\dfrac{1}{T}$
また,周波数を$f$ [Hz]とすれば,角周波数$\omega$[rad]の関係は次式となります。
$\omega=2 \pi f$