橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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電験三種 理論 基礎力向上テキスト-4

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そちらも見て下さい。 

 


 1. 直流回路

 1.6 電圧・電流の計算

 電流と電圧の関係と電圧降下は必ずといっていいほど出題されますので、ここでしっかり復習しておきましょう。

(1)直列接続の場合

$V_{R1}=I R_1$

$V_{R2}=I R_2$

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各抵抗に加わる電圧の和が電源の電圧となるので

 $V=V_{R1}+V_{R2}=I R_1+I R_2=I(R_1+R_2)$

合成抵抗を$R=R_1+R_2$とすると

 $V=IR$

より,電流Iは次式で求められる。

$I=\dfrac{V}{R}=\dfrac{V}{R_1+R_2}[A]$

よって、

$V_{R1}=\dfrac{V R_1}{R_1+R_2}$

$V_{R2}=\dfrac{V R_2}{R_1+R_2}$

 

これらから,

 抵抗の直列接続回路での電圧・電流の計算をまとめると,

・流れる電流は等しい。
・抵抗に加わる電圧は,抵抗の大きさに比例する。

 

ここで、各抵抗における電圧降下は

$R_1$の左側端子は電圧降下していないので、$V[V]$となります。

$R_1$の右側端子は$V_{R1}$電圧降下し$V-V_{R1}[V]$となります。

$R_2$の左側端子の電圧は、$R_1$の右側端子と同じで$V-V_{R1}[V]$となります。

$R_2$の右側端子の電圧は、$V-V_{R1}-V_{R2}=0 V$となります。

 電圧降下は抵抗$R$を流れる電流$I$を掛け合わせたものから、元の電圧を引いたものとなり、最後は$0[V]$となります。