電験三種 理論 基礎力向上テキスト-3
amazon kindle版の「最新令和2年版 電験三種(理論)基礎力向上テキスト」に関する本を出版しました。
そちらも見て下さい。
1. 直流回路
1.5 抵抗の計算
直列接続の合成抵抗の計算は次のように計算できます。
$R=R_1+R_2$
並列接続の合成抵抗$R$の計算は次のように計算できます。
$R=\dfrac{1}{\dfrac{1}{R_1}+\dfrac{1}{R_2}}=\dfrac{R_1 R_2}{R_1+R_2}$
抵抗が2つの場合は、分子が積、分母が和の形となりますので、「和分の積」で計算できます。(※これは2つのときだけですので、注意してください。)
抵抗が3つ並列の場合は,次のようになります。
$R=\dfrac{1}{\dfrac{1}{R_1}+\dfrac{1}{R_2}+\dfrac{1}{R_3}}=\dfrac{R_1 R_2 R_3}{R_1 R_2 +R_2 R_3+R_3 R_1}$
「和分の積」の形にはなりません。
例題
(1)抵抗$20 \Omega$と$30 \Omega$が並列に接続されている。合成抵抗$R$を求めなさい。
$R=\dfrac{20 \times 30}{20+30}=12 \Omega$
(2)同じ抵抗$25\Omega$が5つ並列に接続されている。合成抵抗を求めなさい。
$R=\dfrac{1}{\dfrac{1}{25}+\dfrac{1}{25}+\dfrac{1}{25}+\dfrac{1}{25}+\dfrac{1}{25}}=\dfrac{25}{5}=5\Omega$
※同じ抵抗$r$の場合,$n$個の並列接続のとき合成抵抗は$\dfrac{r}{n}$となります。