電験三種 電力 基礎力向上テキスト-16
amazon kindle版の「電験三種」に関する本を出版しました。
そちらも見て下さい。
3. 原子力発電など
3.1 ウラン燃料
天然ウランはほとんどが核分裂をしない${}^{238}U$であり,このうち0.7%程度が${}^{235}U$となる。この${}^{235}U$を3%程度まで濃縮したものが,低濃縮ウランである。
ウランが核分裂を起こす際には膨大な熱量を発生する。
$1[g]$のウラン235が核分裂し,0.09[%]の質量欠損が生じたとき。発生するエネルギーを石炭に換算した値 $[kg]$を求めなさい。
ただし,石炭の発熱量を$25000[kJ/kg]$とする。
$E=mc^2 [J]$より
$E=1 \times 10^{-3} \times 0.09 \times 10^{-2} \times (3.0 \times 10^8)^2$
$=0.81×10^{11 }J=8.1×10^7 kJ$
石炭に換算した値は石炭の発熱量が $25000[kJ/kg]$から
$\dfrac{8.1×10^7}{25000}=3240kg$