橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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電験三種 電力 基礎力向上テキスト-14

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2.3  燃焼

 ボイラ内で熱を加えるための燃料は,石油,石炭,LNG,木材などの燃料がある。
 これらの燃料が燃焼するとき,燃料内含まれる炭素C,,水素H,硫黄Sは,次のような化学変化をしている。
$C+O_2→CO_2$ ・・・・・(i)
$H_2+2O_2→2H_2 O $・・・・・(ii)
$S+O_2→SO_2$ ・・・・・(iii)

(i)の場合
$1mol$あたり,炭素$C$ $12g$に対して,酸素$O_2$ $32g$の酸素を使用するので,$44g$の二酸化炭素が発生する。よって,炭素$1kg$に対して,二酸化炭素が$3.667kg$発生する。

また,炭素$12kg$に必要な空気量は酸素$32kg(1kmol)$なので,$22.4[Nm^3]$必要となる。
空気中の酸素の濃度を$21\%$とすると,必要空気量は$106.67[Nm^3]$
炭素$1kg$あたりの必要空気量は$8.889[Nm^3]$
※$[Nm^3]$:ノルマルリューベ、1気圧、0℃の乾燥空気

 

(ii)の場合
 $1mol$あたり水素分子$H_2$ $2g$に対して酸素$16g$使用するので,$18g$の水が発生する。
よって,水素$1kg$に対して,水(水蒸気)が$9kg$発生する。
また,水素$2kg$に必要な空気量は酸素$16kg(1kmol)$なので,$11.2[Nm^3]$必要となる。
空気中の酸素の濃度を$21\%$とすると,必要空気量は$53.33[Nm^3]$
水素$1kg$あたりの必要空気量は$26.67[Nm^3]$

(iii)の場合
 $1mol$あたり硫黄分子$32g$に対して酸素$32g$使用するので,$64g$の二酸化硫黄が発生する。よって,硫黄$1kg$に対して,二酸化硫黄が$2.0kg$発生する。
 また,硫黄$32kg$に必要な空気量は酸素$32kg(1kmol)$なので,$22.4[Nm^3]$必要となる。
 空気中の酸素の濃度を$21\%$とすると,必要空気量は$106.67[Nm^3]$、硫黄$1kg$あたりの必要空気量は$3.333[Nm^3]$