電験三種 電力 基礎力向上テキスト-11
amazon kindle版の「電験三種」に関する本を出版しました。
そちらも見て下さい。
2. 火力発電
2.1 熱力学
(1)熱力学の単位
温度と言えば日本では摂氏[℃]ですが、華氏[°F]を使用している国もあります。0[℃]が32[°F]で、100[℃]が232[°F]となっています。
このため、摂氏tから華氏fへの換算は
$f=t \times 1.8+32$[°F]
となります。
SI単位系では、温度は[K:ケルビン]を用いて表します。ケルビンは、絶対温度-273.15[℃]を基準に、摂氏と同じ間隔で、温度常時下ものです。300[K]は27[℃]になります。
また、圧力$P$は、[Pa:パスカル]を用いて表します。大気圧は1気圧が1013[hPa:ヘクトパスカル]が用いられます。また、力[N]を用いると、
$1[P a]=1[N/m^2]$
で与えられます。
比熱もよく出題されます。比熱$c$は、1kgの物体の温度を1[K]上昇させるのに必要な熱量[J]となり、$c[kJ/(kg・K)]$となります。水の温度を1[℃]上昇させるのに、1[cal]の熱量が必要で、ちょうど良い単位でしたので、水の比熱は長らく$[kcal/(kg・K)]$でしたが、近年ようやく変わってきました。ただし、食品の熱量は未だに$cal$表示になっています。
$1[cal]=4.184[J]$
となります。$1[cal]≒4.2[J]$を使えば、ほとんどの問題は解けると思います。