橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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平成29年(2017年) 電験三種 機械 問12

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  問12

 次の文章は,送風機など電動機の負荷の定常特性に関する記述である。

 電動機の負荷となる機器では,損失などを無視し,電動機の回転数と機器において制御対象となる速度が比例するとすると,速度に対するトルクの代表的な特性が以下に示すように二つある。

 一つは,エレベータなどの鉛直方向の移動体で速度に対して[ (ア) ]トルク,もう一つは,空気や水などの流体の搬送で速度に対して[ (イ) ]トルクとなる特性である。

 後者の流量制御の代表的な例は送風機であり,通常はダンパなどを設けて圧損を変化させて流量を制御するのに対し,ダンパなどを設けずに電動機で速度制御することでも流量制御が可能である。このとき,風量は速度に対して[ (ウ) ]して変化し,電動機に必要な電力は速度に対して[ (エ) ] して変化する特性が得られる。したがって,必要流量に絞って運転する機会の多いシステムでは,電動機で速度制御することで大きな省エネルギー効果が得られる。

 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

   (ア)   (イ)   (ウ)   (エ) 
(1) 比例する   2乗に比例する 比例  3乗に比例 
(2) 比例する  一定の  比例  2乗に比例 
(3) 比例する  一定の  2乗に比例  2乗に比例 
(4) 一定の  2乗に比例する  比例  3乗に比例 
(5) 一定の  2乗に比例する  2乗に比例  2乗に比例 

 

 

 


 

答え (4)

 

 一つは,エレベータなどの鉛直方向の移動体で速度に対して[ 一定の ]トルク,もう一つは,空気や水などの流体の搬送で速度に対して[ 2乗に比例する ]トルクとなる特性である。

 後者の流量制御の代表的な例は送風機であり,通常はダンパなどを設けて圧損を変化させて流量を制御するのに対し,ダンパなどを設けずに電動機で速度制御することでも流量制御が可能である。このとき,風量は速度に対して[ 比例 ]して変化し,電動機に必要な電力は速度に対して[ 3乗に比例 ] して変化する特性が得られる。したがって,必要流量に絞って運転する機会の多いシステムでは,電動機で速度制御することで大きな省エネルギー効果が得られる。


風力発電では風速の3乗に比例したエネルギーが得られます。