橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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電験三種 理論 基礎力向上テキスト-39

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そちらも見て下さい。 

 


  第6編 磁界

2. 磁気力
 静電力と同様に磁気力も似た式となります。2つの磁極に働く力$F[N]$は,次式のように2つの磁極の強さ$m_1[Wb], m_2[Wb]$の積に比例し,距離$r[m]$の2乗に反比例する。
$F=\dfrac{1}{4 \pi \mu} \times \dfrac{m_1 m_2}{r^2}[N]$
ここで,$\mu$:透磁率

 透磁率は物質によって異なり,非透磁率$\mu_r$で表現します。


3. 磁界の強さ
 ある磁極が存在し,その磁極の磁気力が作用する空間を,磁界または磁場と呼びます。磁界の強さには,大きさと方向があり,ベクトルで表現します。$1[Wb]$中の磁極は,$1[A/m]$の磁界中に置いたとき$1[N]$の力を受けます。磁極に受ける力$F[N]$は,磁極$m[Wb]$,磁界の強さ$H[A/m]$を用いて,次のように表します。
$F=mH[N]$


$1[Wb]$の点磁極を置いたとき,この点磁極が磁極$m$から受ける力は
$F=\dfrac{1}{4 \pi \mu} \times \dfrac{m}{r^2}[N]$


このとき、磁界の強さは$H[A/m]$となる。

$H=\dfrac{1}{4 \pi \mu} \times \dfrac{m}{r^2}[A/m]$

 

 磁極が2つ以上あるときは,磁界の強さはベクトルの合成で求めることができます。図2-1に示すように,点磁極が2つある場合,$+m_1$からの磁界の強さを$H_1$,$-m_2$からの磁界の強さを$H_2$とすれば,それぞれのベクトルを合成して,磁界の強さは$H$となります。

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