橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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平成28年(2016年) 電験三種 理論 問3

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そちらも見て下さい。

 

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 図のように、長い線状導体の一部が点$P$を中心とする半径$r[m]$の半円形になっている。この導体に電流$I[A]$を流すとき、点$P$に生じる磁界の大きさ$H[A/m]$はビオ・サバールの法則により求めることができる。$H$を表す式として正しいものを、次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

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(1)$\dfrac{I}{2 \pi r}$ (2)$\dfrac{I}{4 r}$ (3)$\dfrac{I}{ \pi r}$ (4)$\dfrac{I}{2 r}$ (5)$\dfrac{I}{ r}$ 


 


解答 (2)  

 

ビオ・サバールの法則$\Delta H= \dfrac{I \times \Delta L \sin \theta }{4 \pi r^2}$より求めることができる。直線部分による磁界は0となるので、円形部分だけ求めればよい。

$\sin 90^{\circ}=1$として,積分すると

$\displaystyle \int \Delta H= \int_0^{2 \pi r} \dfrac{I }{4 \pi r^2} \Delta L$

$\displaystyle H= \dfrac{I }{2 r} $

 

ビオ・サバールの法則より、円形コイルの中心部分の磁界の強さは$H=\dfrac{I } {2 r}$となります。

また、アンペアの周回路の法則より、円形コイルの中心部分の磁界の強さは同じく$H=\dfrac{I } {2 r}$となります。


ここでは、半円なので$H=\dfrac{I } {4 r}$
答えは(2)