電験三種 理論 基礎力向上テキスト-34
amazon kindle版の「最新令和2年版 電験三種(理論)基礎力向上テキスト」に関する本を出版しました。
そちらも見て下さい。
第5編 電界
4. 電界の強さ
ある帯電体が存在するとき,この帯電体に静電力が発生するところを,電界と呼びます。電界の強さは大きさと方向で表したベクトルとなります。
電界の強さの定義は,「電界中に$1[C]$の正電荷をおいたとき,その電荷に作用する力の大きさを,その点の電界の強さとする」単位は$[V/m]$です。
真空中に$1[C]$の電荷をおいたとき,この電荷に働く力は次式となる。
$F=\dfrac{1}{4 \pi \epsilon_0}\times \dfrac{Q}{r^2}[N]$
よって,$1[C]$の電界の強さ$E$は
$E=\dfrac{1}{4 \pi \epsilon_0}\times \dfrac{Q}{r^2}[N/m]$
電荷が2つ以上あり,これらから受ける電界の強さは,ベクトルの合成で求めることができます。図1-4に示すように,点電荷が2つある場合,$Q_1$からの電界を$E_1$,$Q_2$からの電界を$E_2$とすれば,それぞれのベクトルを合成して,電界の強さは$E$となります。