橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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電験三種 理論 基礎力向上テキスト-6

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そちらも見て下さい。 

 


 1. 直流回路

 1.6 電圧・電流の計算

電圧降下の問題を解いてみましょう。

(令和元年度 第三種電気主任技術者 理論 問5)の問題です。

 図のように、七つの抵抗及び電圧E=100Vの直流電流からなる回路がある。この回路において,A-D間,B-C間の各電位差を測定した。このときA-D間の各電位差の大きさ[V]及びB-C間の各電位差の大きさ[V]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 図のように、七つの抵抗及び電圧E=100Vの直流電流からなる回路がある。この回路において,A-D間,B-C間の各電位差を測定した。このときA-D間の各電位差の大きさ[V]及びB-C間の各電位差の大きさ[V]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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  A-D間の
各電位差の
大きさ
B-C間の
各電位差の
大きさ
(1) 28 60
(2) 40 72
(3) 60 28
(4) 68 80
(5) 72 40

 


 

 答え(5)

  A-D間の
各電位差の
大きさ
B-C間の
各電位差の
大きさ
(5) 72 40

 ここでのポイントは、元の回路図に戸惑わないこと

図をこのように、書き直して計算できることです。

f:id:hashi-rei-channel:20200319134643p:plain

合成抵抗を求めます。

合成抵抗は

$R=\dfrac{1}{\dfrac{1}{60}+\dfrac{1}{20+20+20}}+10+6+4=50\Omega$

よって、全体を流れる電流は

$I=\dfrac{100}{50}=2[A]$

E:並列部入り口の電圧は$100[V]$

並列部の電流は、上側、下側ともに$60\Omega$より、同じ$1[A]$となる。

並列部下側の電圧降下は

A:$100-1 \times 20=80[V]$

B:$80-1 \times 20=60[V]$

 

F:並列部出口の電圧は

下側の電圧降下は

F:$60-1 \times 20=40[V]$

上からの電圧降下を見ると

F:$100-1 \times 60=40[V]$

同じになります。

 

次に、Cでの電圧降下は$2[A]$流れるので

C:$40-2 \times 10=20[V]$

次に、Dでの電圧降下も同様に$2[A]$流れるので

D:$20-2 \times 6=8[V]$

となり、

 

 A-D間の各電位差の大きさは

$80-8=72[V]$

B-C間の各電位差の大きさ
$60-20=40[V]$

となります。