橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和元年(2019年) 電験三種 機械 問18

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そちらも見て下さい。

 

問18は論理関数に関する問題です。

 (b)について解いてみましょう。


 

論理関数について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(b)論理式$(X+Y+Z)・(X+Y+\overline{Z})・(X+\overline{Y}+Z)$を和積形式で簡単化したものとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)$(X+Y)・(X+Z)$
(2)$(X+\overline{Y})・(X+Z)$
(3)$(X+Y)・(Y+\overline{Z})$
(4)$(X+\overline{Y})・(Y+Z) $
(5)$(X+Z)・(Y+\overline{Z})$


解答 (a):(2),(b):(1)  

 

(b)論理式$(X+Y+Z)・(X+Y+\overline{Z})・(X+\overline{Y}+Z)$を和積形式で簡単化したものとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

$(X+Y+Z)・(X+Y+\overline{Z})$について考えると、

$A=X+Y$とすると、

$(A+Z)・(A+\overline{Z})$

$=A・A+(Z+\overline{Z})・A+Z・\overline{Z}$

$=A+A$

$=A=X+Y$となります。

これを使って次を解こうとすると、

$(X+Y)・(X+\overline{Y}+Z)$

となり、答えの形になりそうにありません。

そこで、先ほど使った$A・A=A$を逆に使います。

 

 

$(X+Y+Z)・(X+Y+\overline{Z})・(X+\overline{Y}+Z)$

$(X+Y+Z)=(X+Y+Z)・(X+Y+Z)$を代入して

$=(X+Y+Z)・(X+Y+Z)・(X+Y+\overline{Z})・(X+\overline{Y}+Z)$

とします。

$=(X+Y+Z)・(X+Y+\overline{Z})・(X+Y+Z)・(X+\overline{Y}+Z)$

前半は先ほど計算した 

$(X+Y+Z)・(X+Y+\overline{Z})=X+Y$

後半は

$(X+Y+Z)・(X+\overline{Y}+Z)$

$B=X+Z$とします。

$(B+Y)・(B+\overline{Y})$

$=B・B+(Y+\overline{Y})・B+Y・\overline{Y}$

$=B+B$

$=B=X+Z$

まとめると、

(1)$(X+Y)・(X+Z)$

となります。

 

 

 

 

 

(a)論理式$X・Y・Z+X・\overline{Y}・\overline{Z}+\overline{X}・Y・Z+X・\overline{Y}・Z$

$X・Y・Z+\overline{X}・Y・Z=(X+\overline{X})・Y・Z=Y・Z$

$X・\overline{Y}・\overline{Z}+X・\overline{Y}・Z=X・\overline{Y}・(\overline{Z}+Z)=X・\overline{Y}$

よって、

$X・\overline{Y}+Y・Z$

(a)は素直に解けます。

定理としては

$A+\overline{A}=1$

を用いています。