橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和元年(2019年) 電験三種 理論 問1

amazon kindle版の令和元年版を出版しました。

たぶん日本で最速、そちらも見てね。

レビュー中なので9/6か9/7には出版できると思います。

アンペアの単位など単位など変わりましたが、今年は出ませんでしたね。

では、令和元年の初めての問題です。

 

問1は電位差に関する問題です。

 


 図のように、真空中に点P,点A,点Bが直線上に配置されている。点PはQ[C]の点電荷を置いた点とし,A-B間に生じる電位差の絶対値を|$V_{AB}$|[V]とする。次の(a)~(d)の四つの実験を個別に行ったとき,|$V_{AB}$|[V]の値が最小になるものと最大になるものの実験の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

[実験内容]
(a)P-A間の距離を2m,A-B間の距離を1mとした。
(b)P-A間の距離を1m,A-B間の距離を2mとした。
(c)P-A間の距離を0.5m,A-B間の距離を1mとした。
(d)P-A間の距離を1m,A-B間の距離を0.5mとした。

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(1) (a)と(b)
(2) (a)と(c)
(3) (a)と(d)
(4) (b)と(c)
(5) (c)と(d)  


解答  (2)  

2点間の電圧は次式のように表される。

$V=\dfrac{1}{4 \pi \epsilon} \cdot \dfrac{Q} {r} [V]$

ここで、$k=\dfrac{1} {4 \pi \epsilon} $とすると、(真空中なので$\epsilon$は$\epsilon_0$)
(a)P-A間の距離を2m,A-B間の距離を1mとした。

$\vert V_{A B} \vert=V_{P A}-V_{P B}=k \dfrac{Q}{ 2}-k \dfrac{Q}{3}=k \dfrac{Q}{6}[V]$

 

(b)P-A間の距離を1m,A-B間の距離を2mとした。

$\vert V_{A B} \vert=V_{P A}-V_{P B}=k \dfrac{Q}{1}-k \dfrac{Q}{2}=k \dfrac{Q}{2}[V]$

 

(c)P-A間の距離を0.5m,A-B間の距離を1mとした。

$\vert V_{A B} \vert=V_{P A}-V_{P B}=k \dfrac{Q}{0.5}-k \dfrac{Q}{1}=k Q [V]$

 

(d)P-A間の距離を1m,A-B間の距離を0.5mとした。

$\vert V_{AB} \vert=V_{P A}-V_{P B}=k \dfrac{Q}{1}-k \dfrac{Q}{1.5}=k \dfrac{Q}{3} [V]$
最大は(c),最小は(a)となります。