橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和4年(2022年) 上期 電験三種 理論 問16

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問16は、直流回路の電圧に関する問題です。端子G(0V)を無視すると、難しくはありません。

解いてみましょう。


 

 図は,抵抗$R_{ab}$[$k \Omega $]のすべり抵抗器,抵抗$R_d$[$k \Omega $],抵抗$R_e$[$k \Omega $]と直流電圧$E_s=12V$の電源を用いて,端子$H$,$G$間に接続した未知の直流電圧[$V$]を測るための回路である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
 ただし,端子$G$を電位の基準($0V$)とする。


(a)抵抗$R_d=5k\Omega $,抵抗$R_e=5k\Omega $として,直流電圧$3V$の電源の正極を端子$H$に,負極を端子$G$に接続した。すべり抵抗器の接触子$C$の位置を調整して検流計の電流を零にしたところ,すべり抵抗器の端子$B$ と接触子$C$ 間の抵抗$R_{bc}=18k\Omega $となった。すべり抵抗器の抵抗$R_{ab}$[$k \Omega $]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)18 (2)24 (3)36 (4)42 (5)50


(b)次に,直流電圧$3V$の電源を取り外し,未知の直流電圧$E_x$[$V$]の電源を端子$H$,$G$間に接続した。ただし,端子$G$から見た端子$H$の電圧を$E_x$[$V$]とする。
 抵抗$R_d=2k\Omega $,抵抗$R_e=22k\Omega $としてすべり抵抗器の接触子$C$の位置を調整し,すべり抵抗器の端子$B$と接触子$C$間の抵抗$R_{bc}=12k\Omega $としたときに,検流計の電流が零となった。このときの$E_x$[$V$]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1)-5 (2)-3 (3)0 (4)3 (5)5

 


解答 (a):(2),(b):(1)  

 

(a)
 $GND$($0V$)を無視すると、抵抗$R_d=5k \Omega $,抵抗$R_e=5k \Omega $より、$G$の電位は$6V$となります。(電圧$E_s=12V$を基準にする。)
そうすると、直流電圧$3V$の電源を接続すると下図のようになるので、点$C$は$9V$となります。ここで、$R_{bc}=18k \Omega $より、

$R_{ab}=18 \times \dfrac{12}{9}=24 k \Omega $

よって、(2)24

 

(b)

 $GND$($0V$)を無視すると、抵抗$R_d=2k \Omega $,抵抗$R_e=22k \Omega $より、$G$の電位は$11V$となります。(電圧$E_s=12V$を基準にする。)$R_{bc}=12k \Omega $より点$C$の電圧は$6V$となります。

よって、$E_x=6-11=-5V$
よって、(1)-5