橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 機械 問2

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問2は、直流電動機の問題です。

解いてみましょう。


 

 ある直流分巻電動機を端子電圧$220V$,電機子電流$100A$で運転したときの出力が$18.5kW$であった。

 この電動機の端子電圧と界磁抵抗とを調節して,端子電圧$200V$,電機子電流$110A$,回転速度$720min^{-1}$で運転する。このときの電動機の発生トルクの値[N・m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし,ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視でき,電機子抵抗の値は上記の二つの運転において等しく,一定であるものとする。

(1)$212$   (2)$236$   (3)$245$   (4)$260$   (5)$270$

 

 



解答(2)   

 

誘導起電力$E[V]$,端子電圧$V[V]$,電機子抵抗$r_a[\Omega]$,電機子電流$I_a[A]$とすると,誘導起電力は
$E=V-r_a I_a$

誘導起電力$E$の式として,回転数$N[min^{-1}]$,磁束$\Phi[Wb]$,比例定数$k$とおくと
 $E=k \phi N$

出力$P[W]$は次式で表すことができます。
   $P=EI_a=\omega T$

これらの式から、端子電圧$220V$,電機子電流$100A$で運転したときの出力が$18.5kW$より、
  $18.5\times 10^3=E \times 100$
誘導起電力 $E=185V$
$185=220-r_a \times 100$
$35=r_a \times 100$
$r_a=0.35 \Omega$

端子電圧$200V$,電機子電流$110A$,回転速度$720min^{-1}$より、
$E=200-0.35 \times 110=161.5V$
$161.5 \times 110=2\pi \times 12 \times T$
$T=235.6 \fallingdotseq 236[N \cdot m] $