橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 機械 問9

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問9は、変圧器に関する問題です。

解いてみましょう。


 

 定格容量500kV・Aの三相変圧器がある。負荷力率が1.0のときの全負荷銅損が6kWであった。このときの電圧変動率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,鉄損及び励磁電流は小さく無視できるものとし,簡単のために用いられる電圧変動率の近似式を利用して解答すること。

(1)0.7  (2)1.0  (3)1.2  (4)2.5  (5)3.6

 



解答(3)   

 

$p=\dfrac{I_n R}{V_n}\times 100=\dfrac{I_n^2 R}{I_n V_n}\times 100=\dfrac{I_n^2 R}{P_n}\times 100=\dfrac{6}{500}\times 100=1.2[\%]$

変圧器の電圧変動率は次のように表されます。
$\epsilon=p \cos \theta+q \sin \theta[\%]$    
負荷力率が$1.0$より、
$\epsilon=1.2×1.0=1.2[\%]$    

 電圧変動率は,二次側が定格電圧$V_n$,定格電流$I_n$が流れるように負荷を調整します。このときの一次電圧をそのままにして,無負荷にしたときの二次電圧$V_{20}$を測定します。このとき電圧変動率$\epsilon$は次式で表されます。
$\epsilon=\dfrac{V_{20}-V_n}{V_n}\times 100 [\%]$ 


変圧器の電圧変動率は次のようにも表されます。
$\epsilon =p\cos \theta+q \sin \theta[\%]$    
$p$:パーセント抵抗,$q$:パーセントリアクタンス

$p=\dfrac{I_n R}{V_n}\times 100[\%]$

$q=\dfrac{I_n x}{V_n}\times 100[\%]$