橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 理論 問14

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問14は、ブリッジ回路と誤差の計算の問題です。

解いてみましょう。


 図のブリッジ回路を用いて,未知の抵抗の値$R_x[\Omega]$を推定したい。可変抵抗$R_3$を調整して,検流計に電流が流れない状態を探し,平衡条件を満足する$R_x[\Omega]$の値を求める。求めた値が真値と異なる原因が,$R_k(k=1,2,3)$の真値からの誤差$\Delta R_k$のみである場合を考え,それらの誤差率$\epsilon_k=\dfrac{\Delta R_k}{R_k}$が次の値であったとき,$R_x$の誤差率として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

$\epsilon_1=0.01,\epsilon_2=-0.01,\epsilon_3=0.02$

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(1)$0.0001$ (2)$0.01$ (3)$0.02$ (4)$0.03$ (5)$0.04$

 

 



解答 (5)  

平衡条件から

$R_x=\dfrac{R_1 R_3}{R_2}$

この式に、誤差率を代入すると

$R_x=\dfrac{R_1 R_3}{R_2}=\dfrac{(R_1+\Delta R_1) (R_3+\Delta R_3)}{(R_2+\Delta R_2)}$ 

$=\dfrac{R_1(1+0.01)R_3(1+0.02)}{R_2(1-0.01)}$
$=\dfrac{R_1 R_3}{R_2} \dfrac{1.01 \times 1.02}{0.99}$

$=1.0406 \dfrac{R_1 R_3}{R_2}$ 
$\fallingdotseq 1.04 \dfrac{R_1 R_3}{R_2}$