橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 理論 問6

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問6は、電源の問題です。

間違えやすい問題です。

解いてみましょう。


 直流の出力電流又は出力電圧が常に一定の値になるように制御された電源を直流安定化電源と呼ぶ。直流安定化電源の出力電流や出力電圧にはそれぞれ上限値があり,一定電流(定電流モード)又は一定電圧(定電圧モード)で制御されている際に負荷の変化によってどちらかの上限値を超えると,定電流モードと定電圧モードとの間で切り替わる。
 図のように,直流安定化電源(上限値:100A,20V),三つの抵抗($R_1=R_2=0.1 \Omega,R_3=0.8\Omega$),二つのスイッチ($SW_1,SW_2$)で構成されている回路がある。両スイッチを閉じ,回路を流れる電流$I=100A$の定電流モードを維持している状態において,時刻$t=t_1$[s]で$SW_1$を開き,時刻$t=t_2$[s]で$SW_2$を開くとき,$I$[A]の波形として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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解答 (2)  

「一定電流(定電流モード)又は一定電圧(定電圧モード)で制御されている際に負荷の変化によってどちらかの上限値を超えると,定電流モードと定電圧モードとの間で切り替わる。」

ということから、始めは電流$I=100A$の定電流モードなので、定電流モードから定電圧モードに切り替わると考えられる。

 

$0 \mbox{~} t_1$まで、$I=100A$の定電流モード

$t_1 \mbox{~} t_2$まで、合成抵抗$0.2\Omega$より、定電流$100A$が流れても、電圧は$20V$となり、上限は超えないので、$I=100A$の定電流モード

$t_2 \mbox{~}$、合成抵抗が$1.0\Omega$となり、電流$100A$が流れると、電圧は$100V$となり上限を超えるので、ここで、定電圧モードに切り替わり、定電圧$V=20V$となる。よって、流れる電流は$20A$となる。

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