橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 理論 問5

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問5は、熱電対の問題です。

解いてみましょう。


  次の文章は,熱電対に関する記述である。

 熱電対の二つの接合点に温度差を与えると,起電力が発生する。この現象を[ (ア) ]効果といい,このとき発生する起電力を[ (イ) ]起電力という。熱電対の接合点の温度の高いほうを[ (ウ) ]接点,低いほうを[ (エ) ]接点という。

 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

   (ア)   (イ)   (ウ)   (ウ) 
(1) ゼーベック 熱  冷 
(2) ゼーベック 熱  低 
(3) ペルチェ 誘導 低 
(4)  ペルチェ  熱   冷 
(5)  ペルチェ 誘導   冷 

 

 



解答 (1)  

 熱電対の二つの接合点に温度差を与えると,起電力が発生する。この現象を[ (ア)ゼーベック ]効果といい,このとき発生する起電力を[ (イ) 熱]起電力という。熱電対の接合点の温度の高いほうを[ (ウ) 温]接点,低いほうを[ (エ) 冷]接点という。
 

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 ゼーベック効果は金属または半導体の熱電対の二つの接合点に温度差を与えると,起電力が発生する現象です。温度を逆にすると逆の起電力が発生します。この熱電対の応用は、温度計に利用されています。

 ペルチェ効果は、ゼーベック効果とは逆に2種類の接合した金属または半導体に電流を流すときに、発熱または吸熱をする現象です。冷蔵庫やパソコンのCPUを冷却する素子として用いられています。

 トムソン効果は、一様な金属線に温度差があるときに、その金属に電流を流すと、ジュール熱以外の熱の発生または吸熱が発生する現象です。銅などは高温部から低温部に向けて電流を流すと、熱を発生し、鉄などは高温部から低温部に向けて電流を流すと、熱を吸収します。