電験三種 電力 基礎力向上テキスト-6
amazon kindle版の「電験三種」に関する本を出版しました。
そちらも見て下さい。
1.5 水力発電所の出力
(1)理論出力
ダムにより水を貯水して、高さ$H[m]$をとることにより、ダム下方での水車を回すことにより発電出力$P[W]$を得るとすると、位置エネルギーが全て出力になったと考えると、
$mgH$[J、またはW・s]
となります。1秒間に流れる水の量を$Q[m^3]$とすると、重さ$m[kg]$は、$Q×10^3[kg]$となるので、$g=9.8[m/s^2]$とすると
$P=9.8Q \times 10^3H[W]=9.8QH[kW]$ ・・・(1.5.1)
となります。
(2)効率を考慮した場合
水車の効率$η_t$,発電機の効率$η_g$とすると,水力発電所の出力は
$P=9.8QHη_t η_g[kW]$ ・・・(1.5.2)
また,損失水頭$H_L [m]$を考慮した場合は
$P=9.8Q(H-H_L)η_t η_g[kW]$ ・・・(1.5.3)
となります。