橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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電験三種 理論 基礎力向上テキスト-8.2

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そちらも見て下さい。 

 


 2. 直流回路の法則

 2.2 重ね合わせの理(重ねの理)

 重ねの理は電源が2つ以上あるときに,それぞれの電源を1つとしてそれぞれの電流を計算し,電流を重ね合わせると,元の2つ以上の電源のときの電流を求めることができます。
 キルヒホッフに比べ,方程式を解かなくても良いので,簡単です。ただし,電流の向きに気をつけましょう。

 


 例題

図に示す回路に流れる電流を重ねの理を用いて計算しなさい。
 ただし,$E_1=2V, E_2=12V, R_1=2\Omega, R_2=3\Omega$とする。

f:id:hashi-rei-channel:20200319152250p:plain

 図(b)より,合成抵抗は$5\Omega$なので,

$I_1=\dfrac{2}{5}=0.4[A]$
 図(c)より,

$I_2=\dfrac{12}{5}=2.4[A]$
よって,回路を流れる電流は$I_2$向きを正とすると
$I_2-I_1=2.4-0.4=2.0[A]$