橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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平成30年(2018年) 電験三種 機械 問6

問6は同期発電機に関する問題です。

 


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 問6

 定格容量P[kV・A],定格電圧V[V]の星形結線の三相同期発電機がある。電機子電流が定格電流の40%,負荷力率が遅れ86.6%(cos30°=0.866),定格電圧でこの発電機を運転している。このときのベクトル図を描いて,負荷角δの値[°]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 ただし,この発電機の電機子巻線の1相当たりの同期リアクタンスは単位法で0.915p.u.,1相当たりの抵抗は無視できるものとし,同期リアクタンスは磁気飽和等に影響されず一定であるとする。

(1)0   (2)15   (3)30   (4)45   (5)60

 

 


 

答え (2)

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抵抗を考えない場合はベクトル図は右のようになります。
ここで、定格電流を$I_n$とすると、同期リアクタンスは単位法で0.915p.u.より、
$0.915=X_s \dfrac{I_n}{V}$
$X_s=0.915 \times \dfrac{V}{I_n}$

ベクトル図のベクトルの大きさは
$X_s I=0.915 \times \dfrac{V}{I_n} \times I_n \times 0.4=0.366 V$
$X_s I cos \theta=0.366 \times 0.866 V=0.3169 V$
$X_s I sin \theta=0.366 \times 0.5 V=0.183 V$

$tan \theta=\dfrac{0.3169V}{V+0.183V}=\dfrac{0.3169}{1.183}=0.2679$

$\theta=tan^{-1} 0.2679≒15^{\circ}$

$tan 15^{\circ}$は次のように求められます。

 

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