橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

MENU

平成30年(2018年) 電験三種 電力 問2

問2は水力発電の比速度の問題です。

定番の問題です。確実にできるようにしましょう。

 

 amazon Kindle版の書籍も出版しています。

ビデオや書籍でも学習しましょう。

 


 問2

 

 次の文章は,水車の比速度に関する記述である。

 比速度とは,任意の水車の形(幾何学的形状)と運転状態(水車内の流れの状態)とを[ (ア) ]変えたとき, [ (イ) ]で単位出力(1kW)を発生させる仮想水車の回転速度のことである。

 水車では,ランナの形や特性を表すものとしてこの比速度が用いられ,水車の[ (ウ) ]ごとに適切な比速度の範囲が存在する。

 水車の回転速度を$n[min^{-1}]$,有効落差を$H[m]$,ランナ1個当たり又はノズル1個当たりの出力を$P[kW]$とすれば,この水車の比速度$n_s$は,次の式で表される。

$n_s=n \cdot \dfrac{P^\frac{1}{2}}{H^{\frac{5}{4}}}$

 通常,ペルトン水車の比速度は,フランシス水車の比速度より[ (エ) ]。

 比速度の大きな水車を大きな落差で使用し,吸出し管を用いると,放水速度が大きくなって,[ (オ) ] やすくなる。そのため,各水車には,その比速度に適した有効落差が決められている。

 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

 

 

(ア)

(イ)

(ウ)

(エ)

(オ)

(1) 一定に保って
有効落差を
単位流量$(1m^3/s)$ 出力 大きい 高い効率を得
(2) 一定に保って
有効落差を
単位落差$(1m)$ 種類 大きい キャビテーションが
生じ
(3) 相似に保って
大きさを
単位流量$(1m^3/s)$ 出力 大きい 高い効率を得
(4) 相似に保って
大きさを
単位落差$(1m)$ 種類 小さい キャビテーションが
生じ
(5) 相似に保って
大きさを
単位流量$(1m^3/s)$ 出力 小さい 高い効率を得

 

 


 

答え (4)

 

 比速度とは,任意の水車の形(幾何学的形状)と運転状態(水車内の流れの状態)とを[ (ア) 相似に保って大きさを]変えたとき, [ (イ)単位落差$(1m)$ ]で単位出力(1kW)を発生させる仮想水車の回転速度のことである。

 水車では,ランナの形や特性を表すものとしてこの比速度が用いられ,水車の[ (ウ)種類 ]ごとに適切な比速度の範囲が存在する。

 水車の回転速度を$n[min^{-1}]$,有効落差を$H[m]$,ランナ1個当たり又はノズル1個当たりの出力を$P[kW]$とすれば,この水車の比速度$n_s$は,次の式で表される。

$n_s=n \cdot \dfrac{P^\frac{1}{2}}{H^{\frac{5}{4}}}$

 通常,ペルトン水車の比速度は,フランシス水車の比速度より[ (エ)小さい ]。

 比速度の大きな水車を大きな落差で使用し,吸出し管を用いると,放水速度が大きくなって,[ (オ)キャビテーションが生じ ] やすくなる。そのため,各水車には,その比速度に適した有効落差が決められている。