橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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平成30年(2018年) 電験三種 理論 問18

問18は直流回路の実験の問題です。

定電流源が電源のところが、いつもと違うところになります。

 


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 問18

 内部抵抗が$15k \Omega$の$150V$測定端子と内部抵抗が$10k\Omega$の$100V$測定端子をもつ永久磁石可動コイル形直流電圧計がある。この直流電圧計を使用して,図のように,電流$I[A]$の定電流源で電流を流して抵抗$R$の両端の電圧を測定した。

測定Ⅰ:$150V$の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は$101.0V$であった。

測定Ⅱ:$100V$の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は$99.00V$であった。

次の(a)及び(b)の問に答えよ。

ただし,測定に用いた機器の指示値に誤差はないものとする。

f:id:hashi-rei-channel:20190405144152p:plain


 


(a)抵抗$R$の抵抗値$[\Omega]$として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ 。

(1)241 (2)303 (3)362 (4)486 (5)632

 

(b)電流$I$の値$[A]$として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)0.08 (2)0.17 (3)0.25 (4)0.36 (5)0.49


 

答え (a):(5) ,(b):(2)

(a)
測定Ⅰ:$150V$の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は$101.0V$であった。
$15k \Omega$の$150V$測定端子

測定Ⅱ:$100V$の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は$99.00V$であった。
$10k\Omega$の$100V$測定端子

電流源の電流$I$、抵抗$R$より
定電流源なので測定Ⅰ、測定Ⅱの場合の電流は等しい、よって、次式が成り立つ
$I=\dfrac{101}{R}+\dfrac{101}{15 \times 10^3}=\dfrac{99}{R}+\dfrac{99}{10 \times 10^3}$
$\dfrac{101}{R}-\dfrac{99}{R}=\dfrac{99}{10 \times 10^3}-\dfrac{101}{15 \times 10^3}$
$\dfrac{2}{R}=\dfrac{297-202}{30 \times 10^3}$
$R=\dfrac{2 \times 30 \times 10^3}{95}=631.57 \Omega ≒632 \Omega$

(b)
$I=\dfrac{101}{632}+\dfrac{101}{15 \times 10^3}=0.1598+0.0067=0.16653≒0.17 A$