橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 機械 問4

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問4は、誘導電動機に関する問題です。

解いてみましょう。


 

 次の文章は,誘導電動機の分類における,固定子と回転子に関する事項に関する記述である。

a,固定子の分類
 三相交流を三相巻線に流すと[ (ア) ]磁界が発生する。この磁界で運転される誘導電動機を三相誘導電動機という。一方,単相交流では[ (イ) ]磁界が発生する。この[ (イ) ]磁界は,正逆両方向の[ (ア) ]磁界が合成されたものと説明される。したがって,コンデンサ始動形単相誘導電動機では ,コンデンサで位相を進めた電流を始動巻線に短時間流すことによって始動トルクの発生と回転方向の決定が行われる。

b,回転子の分類
 巻線形誘導電動機では,回転子溝に巻線を納め,その巻線を[ (ウ) ]とブラシを介して外部抵抗回路に接続し,[ (エ) ]電流を変化させて特性制御を行う。かご形誘導電動機では,回転子溝に導体棒を納め,[ (オ) ]に導体棒を接続する。

 
 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

   (ア)   (イ)   (ウ)   (エ)   (オ) 
(1) 回転  交番  スリップリング  二次  端絡環 
(2) 交番  回転  整流子  二次  継鉄 
(3) 交番  回転  スリップリング  一次  継鉄 
(4) 回転  交番  整流子  一次  端絡環 
(5) 交番  固定  スリップリング  二次  継鉄 

 



解答(1)   

 

a,固定子の分類
 三相交流を三相巻線に流すと[ (ア)回転 ]磁界が発生する。この磁界で運転される誘導電動機を三相誘導電動機という。一方,単相交流では[ (イ)交番 ]磁界が発生する。この[ (イ) 交番]磁界は,正逆両方向の[ (ア) 回転]磁界が合成されたものと説明される。したがって,コンデンサ始動形単相誘導電動機では ,コンデンサで位相を進めた電流を始動巻線に短時間流すことによって始動トルクの発生と回転方向の決定が行われる。

b,回転子の分類
 巻線形誘導電動機では,回転子溝に巻線を納め,その巻線を[ (ウ) スリップリング]とブラシを介して外部抵抗回路に接続し,[ (エ) 二次]電流を変化させて特性制御を行う。かご形誘導電動機では,回転子溝に導体棒を納め,[ (オ) 端絡環]に導体棒を接続する。

巻線形誘導電動機ではスリップリングを用いますので、(ウ)はスリップリングになります。また、三相交流を三相巻線に流すと回転磁界が発生するので、(ア)は回転となります。この時点で(1)となります。