橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 電力 問11

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問11は、地中送電線路のケーブルの問題です。

解いてみましょう。


 

 地中送電線路に使用される電力ケーブルの許容電流に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)電力ケーブルの絶縁体やシースの熱抵抗,電力ケーブル周囲の熱抵抗といった各部の熱抵抗を小さくすることにより,ケーブル導体の発熱に対する導体温度上昇量を低減することができるため,許容電流を大きくすることができる。

(2)表皮効果が大きいケーブル導体を採用することにより,導体表面側での電流を流れやすくして導体全体での電気抵抗を低減することができるため,許容電流を大きくすることができる。

(3)誘電率,誘電正接の小さい絶縁体を採用することにより,絶縁体での発熱の影響を抑制することができるため,許容電流を大きくすることができる。

(4)電気抵抗率の高い金属シース材を採用することにより,金属シースに流れる電流による発熱の影響を低減することができるため,許容電流を大きくすることができる。

(5)電力ケーブルの布設条数(回線数)を少なくすることにより,電力ケーブル相互間の発熱の影響を低減することができるため,1条当たりの許容電流を大きくすることができる。

 



解答(2)   

 

誤っているものに注意しましょう。
誤っているのは

(2)表皮効果が大きいケーブル導体を採用することにより,導体表面側での電流を流れやすくして導体全体での電気抵抗を低減することができるため,許容電流を大きくすることができる。

表皮効果が大きいと、導体の表面しか電流が流れなくなり、導体の抵抗が大きくなり、電気抵抗が大きくなり、多くの熱を発生させます。