橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 理論 問4

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問4は、磁界の問題です。

解いてみましょう。


 次の文章は,電磁誘導に関する記述である。

 図のように,コイルと磁石を配置し,磁石の磁束がコイルを貫いている。

1.スイッチ S を閉じた状態で磁石をコイルに近づけると,コイルには[ (ア) ]の向きに電流が流れる。

2.コイルの巻数が200であるとする。スイッチSを開いた状態でコイルの断面を貫く磁束を0.5s の間に10mWbだけ直線的に増加させると,磁束鎖交数は[ (イ) ]Wbだけ変化する。また,この0.5sの間にコイルに発生する誘導起電力の大きさは[ (ウ) ]Vとなる。ただし,コイル断面の位置によらずコイルの磁束は一定とする。

f:id:hashi-rei-channel:20211111152733p:plain

 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

   (ア)   (イ)   (ウ) 
(1)
(2)
(3) 0.01 2  
(4)  ②  2   4
(5)  ② 0.01  

 

 



解答 (4)  

1.スイッチ S を閉じた状態で磁石をコイルに近づけると,コイルには[② ]の向きに電流が流れる。

f:id:hashi-rei-channel:20211111152733p:plain

 レンツの法則から、逆向きの磁束を発生させるように電流が流れるので、②となります。

 

コイルの巻数が200、10mWbだけ直線的に増加させたので、コイルの鎖交磁束数は次のようになります。
$200 \times 10 \times 10^{-3}=2Wb$

0.5sの間にコイルに発生する誘導起電力の大きさは、次式で求めることができます。

$e=N \dfrac{\Delta \Phi}{ \Delta t}=\dfrac{200 \times 0.01}{0.5}=4[V]$