橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 理論 問2

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問2は、静電力の問題です。

解いてみましょう。


 二つの導体小球がそれぞれ電荷を帯びており,真空中で十分な距離を隔てて保持されている。ここで,真空の空間を,比誘電率2の絶縁体の液体で満たしたとき,小球の間に作用する静電力に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)液体で満たすことで静電力の向きも大きさも変わらない。

(2)液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは2倍になる。

(3)液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは$\dfrac{1}{2}$倍になる。

(4)液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは$\dfrac{1}{4}$倍になる。

(5)液体で満たすことで静電力の向きは逆になり,大きさは変わらない。

 



解答 (3)  

 静電力$F$は距離$r$[m]、比誘電率$\epsilon_r$、それぞれの電荷を$Q_1,Q_2$とすると、次式で表されます。

$F=\dfrac{1}{4 \pi \epsilon_0 \epsilon_r} \dfrac{Q_1 Q_2}{r^2}$
よって、比誘電率$\epsilon_r=2$の絶縁体の液体で満たしたとき,

(3)液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは$\dfrac{1}{2}$倍になる。