橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和2年(2020年) 電験三種 理論 問3

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そちらも見て下さい。 

 

 


  問3

 平等な磁束密度$B_0$[T]のもとで,一辺の長さが$h$[m]の正方形ループABCDに直流電流$I$[A]が流れている。$B_0$の向きは辺ABと平行である。$B_0$がループに及ぼす電磁力として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

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(1)大きさ$2IhB_0$[N]の力
(2)大きさ$4IhB_0$[N]の力
(3)大きさ$Ih^2B_0$[N・m]の偶力のモーメント
(4)大きさ$2Ih^2B_0$[N・m]の偶力のモーメント
(5)力も偶力のモーメントも働かない

 


 

答え (3)

 

f:id:hashi-rei-channel:20201005131946p:plain

 問題の図を書き直すとこのような回路になります。


このとき、磁界に対する角度は0°なので、
コイルに働く力は$F=BlI$[N]、トルクは$T=BlId$[N・m]
ここで、$h=d$、$h=l$、$B=B_0$より、トルクは$T=Ih^2B_0$[N・m]


(1)と迷いそうですが、力の働く場所が異なるため、回転力にはなりますが、合成した力が$2F$にはなりません。同じ大きさの場合は合成できません。

(3)の大きさ$Ih^2B_0$[N・m]の偶力のモーメント(トルク)
が答えとなります。

偶力のモーメントは、逆向きの同じ大きさが等しい2つの力のことです。

 

これは、高校物理の力学の剛体の問題です。