橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和元年(2019年) 電験三種 機械 問8

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そちらも見て下さい。

 

問8は、単相変圧器に関する問題です。

計算問題です。

解いてみましょう。


 2台の単相変圧器があり,それぞれ,巻数比(一次巻数/二次巻数)が$30.1$,$30.0$,二次側に換算した巻線抵抗及び漏れリアクタンスからなるインピーダンスが$(0.013+j0.022) \Omega$,$(0.010+j0.020) \Omega$である。この2台の変圧器を並列接続し二次側を無負荷として,一次側に$6600Ⅴ$を加えた。この2台の変圧器の二次巻線間を循環して流れる電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,励磁回路のアドミタンスの影響は無視するものとする。

(1)4.1  (2)11.2  (3)15.3  (4)30.6  (5)61.3

 


解答 (3)  

 

巻数比が30.1を変圧器Aとすると2次側の電圧は、219.27V
巻数比が30.0を変圧器Bとすると2次側の電圧は、220V
無負荷なので2次側を図のような回路として考えると

f:id:hashi-rei-channel:20200210104933p:plain

循環電流は電圧の差をインピーダンスで割れば良いので

$\dfrac{E_A-E_B}{0.013+j 0.022+0.01+j 0.020}=\dfrac{0.73}{0.023+j 0.042}$

大きさは

$\dfrac{0.73}{\sqrt{0.023^2+0.042^2}}=15.24 [A]$