平成30年(2018年) 電験三種 機械 問3
問3は誘導電動機に関する問題です。
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問3
定格出力11.0kW,定格電圧220Vの三相かご形誘導電動機が定トルク負荷に接続されており,定格電圧かつ定格負荷において滑り3.0%で運転されていたが,電源電圧が低下し滑りが6.0%で一定となった。滑りが一定となったときの負荷トルクは定格電圧のときと同じであった。このとき,二次電流の値は定格電圧のときの何倍となるか。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,電源周波数は定格値で一定とする。
(1)0.50 (2)0.97 (3)1.03 (4)1.41 (5)2.00
答え (4)
入力$P_2=\dfrac{r_2 I_2^2}{s}$
トルク$T=\dfrac{P_2}{2 \pi n_s}=\dfrac{r_2 I_2^2}{2 \pi n_s s}$
滑りが6.0%のときも3.0%のときもトルクは等しいので
滑り3%のときの二次電流を$I_2$,
滑り6%のときの二次電流を$I_2'$とすると、次式のようにおけます。
$T=\dfrac{r_2 {I_2}^2}{2 \pi n_s s}=\dfrac{r_2 {I'_2}^2}{2 \pi n_s s'}$
$\dfrac{{I_2}^2}{0.03}=\dfrac{{I'_2}^2}{0.06}$
$\dfrac{{I'_2}^2}{{I_2}^2}=\dfrac{0.06}{0.03}=2$
$\dfrac{I'_2}{I_2}=\sqrt{2}$
よって、(4)1.41 となります。