橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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平成28年(2016年) 電験三種 法規 問11

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 「電気設備技術基準の解釈」に基づく地絡遮断装置の施設に関する記述について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。


(a)金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には,電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を原則として施設しなければならないが,この装置を施設しなくてもよい場合として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 機械器具に施されたC種接地工事又はD種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
(2) 電路の系統電源側に絶縁変圧器(機械器具側の線間電圧が300V以下のものに限る。)を施設するとともに,当該絶縁変圧器の機械器具側の電路を非接地とする場合
(3) 機械器具内に電気用品安全法の適用を受ける過電流遮断器を取り付け,かつ,電源引出部が損傷を受けるおそれがないように施設する場合
(4) 機械器具に簡易接触防護措置(金属製のものであって,防護措置を施す機械器具と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合
(5) 機械器具を乾燥した場所に施設する場合



(b)高圧又は特別高圧の電路には,下表の左欄に掲げる箇所又はこれに近接する箇所に,同表中欄に掲げる電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし,同表右欄に掲げる場合はこの限りでない。
 表内の下線部(ア)から(ウ)のうち,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。


地絡遮断装置を
施設する箇所
電路 地絡遮断装置を施設しなくても良い場合
発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の引出口 発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所から引出される電路 発電所又は変電所相互間の電線路が,いずれか一方の発電所又は変電所の母線の延長とみなされるものである場合において,計器用変成器を母線に施設すること等により,当該電線路に地絡を生じた場合に電源側(ア)の電路を遮断する装置を施設するとき
他の者から供給を受ける受電点 受電点の負荷側の電路 他の者から供給を受ける電気を全てその受電点に属する受電場所において変成し,又は使用する場合
配電用変圧器(単巻変圧器を除く。)の施設箇所 配電用変圧器の負荷側の電路 配電用変圧器の電源側(イ)に地絡を生じた場合に,当該配電用変圧器の施設箇所の電源側(ウ)発電所又は変電所で当該電路を遮断する装置を施設するとき


 上記表において,引出口とは,常時又は事故時において,発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所から電線路へ電流が流出する場所をいう。

(1) (ア)のみ
(2) (イ)のみ
(3) (ウ)のみ
(4) (ア)と(イ)の両方
(5) (イ)と(ウ)の両方

 


解答 (a) : (3) ,(b) : (2)  

(a)
(3)機械器具内に電気用品安全法の適用を受ける「漏電」遮断器を取り付け,かつ,電源引出部が損傷を受けるおそれがないように施設する場合

(b) (2)(イ)のみ

36-1表
地絡遮断装置を
施設する箇所
電路 地絡遮断装置を施設しなくても良い場合
発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の引出口 発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所から引出される電路 発電所又は変電所相互間の電線路が,いずれか一方の発電所又は変電所の母線の延長とみなされるものである場合において,計器用変成器を母線に施設すること等により,当該電線路に地絡を生じた場合に電源側の電路を遮断する装置を施設するとき
他の者から供給を受ける受電点 受電点の負荷側の電路 他の者から供給を受ける電気を全てその受電点に属する受電場所において変成し,又は使用する場合
配電用変圧器(単巻変圧器を除く。)の施設箇所 配電用変圧器の負荷側の電路 配電用変圧器の「負荷側」(イ)に地絡を生じた場合に,当該配電用変圧器の施設箇所の電源側の発電所又は変電所で当該電路を遮断する装置を施設するとき