橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和2年(2020年) 電験三種 電力 問10

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  問10

 次の文章は,架空送電線路に関する記述である。

 架空送電線路の線路定数には,抵抗,作用インダクタンス,作用静電容量,[ (ア) ]コンダクタンスがある。線路定数のうち,抵抗値は,表皮効果により[ (イ) ]のほうが増加する。また,作用インダクタンスと作用静電容量は,線間距離Dと電線半径rの比D/rに影響される。D/rの値が大きくなれば,作用静電容量の値は[ (ウ) ]なる。


 作用静電容量を無視できない中距離送電線路では,作用静電容量によるアドミタンスを1か所又は2か所にまとめる[ (エ) ]定数回路が近似計算に用いられる。このとき,送電端側と受電端側の2か所にアドミタンスをまとめる回路を[ (オ) ]形回路という。

 

 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 

   (ア)   (イ)   (ウ)   (エ)   (オ) 
(1) 漏れ 交流 小さく 集中 $\pi $
(2) 漏れ 交流 大きく 集中 $\pi $
(3) 伝達

直流

小さく 集中 $ T $
(4) 漏れ 直流 大きく 分布 $ T $
(5) 伝達 直流 小さく 分布 $\pi $

 

 


 

答え (1)

 

 架空送電線路の線路定数には,抵抗,作用インダクタンス,作用静電容量,[ 漏れ ]コンダクタンスがある。線路定数のうち,抵抗値は,表皮効果により[ 交流 ]のほうが増加する。また,作用インダクタンスと作用静電容量は,線間距離Dと電線半径rの比D/rに影響される。D/rの値が大きくなれば,作用静電容量の値は[ 小さく ]なる。


 作用静電容量を無視できない中距離送電線路では,作用静電容量によるアドミタンスを1か所又は2か所にまとめる[ 集中 ]定数回路が近似計算に用いられる。このとき,送電端側と受電端側の2か所にアドミタンスをまとめる回路を[ $\pi $ ]形回路という。

 

作用静電容量の計算は次のようになります。よって、D/rの値が大きくなれば,作用静電容量の値は[ 小さく ]なります。

 $C=\dfrac{0.02413 \epsilon_s}{\log_{10} \dfrac{D}{r}} [\mu F / km]$

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