橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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平成30年(2018年) 電験三種 法規 問11

問11は電線に対する風圧荷重に関する問題です。

 


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 問11

  人家が多く連なっている場所以外の場所であって,氷雪の多い地方のうち,海岸その他の低温季に最大風圧を生じる地方に設置されている公称断面積$60mm^2$,仕上り外径$15mm$の6600V屋外用ポリエチレン絶縁電線(6600V OE)を使用した高圧架空電線路がある。この電線路の電線の風圧荷重について「電気設備技術基準の解釈」に基づき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。

ただし,電線に対する甲種風圧荷重は980Pa,乙種風圧荷重の計算で用いる氷雪の厚さは6mmとする。

(a)低温季において電線1条,長さ1m当たりに加わる風圧荷重の値[N]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)10.3   (2)13.2   (3)14.7   (4)20.6   (5)26.5


(b)低温季に適用される風圧荷重が乙種風圧荷重となる電線の仕上り外径の値[mm]として,最も大きいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)10   (2)12   (3)15   (4)18   (5)21

 

 


 解答 (a) : (3) ,(b) : (2)

 

(a)
甲種風圧荷重は
仕上り外径(直径)15mm、甲種風圧荷重980Paより、
$0.015 \times 980=14.7 N$

乙種風圧荷重
仕上り外径(直径)15mm,氷雪の厚さは6mmより、垂直投影面積は
$(15+6 \times 2) \times 10^{-3} \times 1=0.027 m^2$

乙種風圧荷重は甲種風圧荷重980Paの半分なので490Pa
よって、電線1条,長さ1m当たりに加わる風圧荷重の値は
$0.027 \times 490=13.23 N$

低温期は甲種風圧荷重と乙種風圧荷重のいずれか大きいものなので、
$14.7N$


(b)


外径を$L mm$とすると、
低温季に適用される風圧荷重は$L \times 10^{-3} \times 980=0.98L$
乙種風圧荷重のときの風圧加重は$(L+6 \times 2) \times 10^{-3} \times 490=0.49L+5.88$
これが等しくなるので、$0.98L=0.49L+5.88$
$L=12 mm$