橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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平成28年(2016年) 電験三種 理論 問1

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そちらも見て下さい。

 

 


 真空中において、図のように$x$軸上で距離$3d[m]$隔てた点$A(2d,0)$、点$B(-d,0)$にそれぞれ$2Q[C],-Q[C]$の点電荷が置かれている。$xy$平面上で電位が$0V$となる等電位線を表す図として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

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解答 (4)  

 

$A(2d,0)$による電位$V_A$と$B(-d,0)$による電位$V_B$の差が$0[V]$になるので
$ E={\dfrac{1}{4 \pi \epsilon_0}} \times {\dfrac{ Q}{ r}} ~[V]$

位置を$X(x,y)$とすると、距離は
$AX=\sqrt{(x-2d)^2+y^2},BX=\sqrt{(x+d)^2+y^2}$
$\displaystyle E_A+E_B=\dfrac{1}{{4 \pi \epsilon_0}} \times {\dfrac{ 2Q}{ AX}} +{\dfrac{1}{4 \pi \epsilon_0}} \times {\dfrac{- Q}{ BX}}=0~[V]$

この式を変形して
$AX=2BX$

両辺を2乗すると
$(x-2d)^2+y^2=4((x+d)^2+y^2)$
$x^2-4 dx+4d^2+y^2=4x^2+8 dx+4d^2+4 y^2$
$3 x^2+12 dx+ 3 y^2=0$
$ x^2+4 dx+ y^2=0$
$(x+2 d)^2+ y^2=(2 d)^2$
となり、この式は半径$2d$、中心は$(-2d,0)$の円となる。
よって、答え (4)


別解

電位が等しい位置$X(x,y)$は、
$\displaystyle E={\dfrac{1}{4 \pi \epsilon_0}} \times {\dfrac{ Q}{ r}} ~[V]$より

$AX:BX=2:1$となり④のようなアポロニウスの円となる。