橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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電験三種の電気数学-16-3

amazon kindle版の「電験三種の電気数学」に関する本を出版しました。

そちらも見て下さい。

 

数字の基礎、ベクトルです。

これも以外とやっかいですが、交流回路では必ず必要になります。
 


3 ベクトルの成分表示
 図のように大きさ1で$x$軸の単位ベクトル$\overrightarrow{x}$と、$y$軸の単位ベクトル$\overrightarrow{y}$があるとしたとき、これを何倍かしてできたベクトル$\overrightarrow{a}=(a_x, a_y)$のように成分表示として表すことができます。
 このとき$a_x$を$x$成分、$a_y$を$y$成分と呼びます。

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 単位ベクトルのそれぞれの成分表示は次のようになります。
$\overrightarrow{x}=(1, 0), \overrightarrow{y}=(0, 1)$


この成分表示の性質は
$\overrightarrow{a}=(a_x, a_y)、\overrightarrow{b}=(b_x, b_y)$とすると
①$\overrightarrow{a}=\overrightarrow{b}$のとき$a_x=b_x, a_y=b_y$
②ベクトル大きさ$\vert \overrightarrow{a} \vert=\sqrt{a_x^2+ a_y^2}$
③$\overrightarrow{a}+\overrightarrow{b}=(a_x+b_x, a_y+b_y)$、

$\overrightarrow{a}-\overrightarrow{b}=(a_x-b_x, a_y-b_y)$
④$k \overrightarrow{a}=(k a_x, k a_y)$
となります。
 $A=(a_x, a_y),B=(b_x, b_y)$としたとき$AB$のベクトルは

$ \overrightarrow{AB} =(b_x-a_x, b_y-a_y)$

このベクトルの大きさは次式で表すことができます。

$\vert \overrightarrow{AB} \vert=\sqrt{(b_x-a_x)^2+( b_y-a_y)^2}$
ベクトル$\overrightarrow{x}$と,ベクトル$\overrightarrow{y}$が平行なとき
$\overrightarrow{x}=k \overrightarrow{y}$ ($k$は実数)
となります。(ベクトルの始点が等しいときは、同一直線上にあります。)