基礎から学ぶ制御工学-9
基礎から学ぶ制御工学
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機械工学の基本要素
(3)ダンパー
図2.2.3にダンパーのイメージ図を示します。ピストンに小さな穴(オリフィス)が空いており、この穴を粘性のある油のような液体が通るとき、抵抗が加わり、ピストンの移動速度が減衰します。
このときの抵抗がダンパ定数$B$と呼ばれるものです。
図のピストンにはフリーピストンと、ガスが注入された空間がありますが、これは、例えば、ピストンの棒(ロッド)が入る際、流体体積は変わらないので、ロッド部分体積が増えた分だけフリーピストンが移動します。
ダンパ定数$B$、力$f(t)$、変位$x(t)$、速度$v(t)$とすると、ダンパ定数は速度に比例することから、
$f(t)=Bv(t)=B \dfrac{d}{dt}x(t)$ ・・・(2.2.5)
で表されます。