橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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令和3年(2021年) 電験三種 理論 問11

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問11は、半導体の問題です。

解いてみましょう。


 半導体に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。


(1)ゲルマニウム(Ge)やインジウムリン(InP)は単元素の半導体であり,シリコン(Si)やガリウムヒ素(GaAs)は化合物半導体である。

(2)半導体内でキャリヤの濃度が一様でない場合,拡散電流の大きさはそのキャリヤの濃度勾配にほぼ比例する。

(3)真性半導体に不純物を加えるとキャリヤの濃度は変わるが,抵抗率は変化しない。

(4)真性半導体に光を当てたり熱を加えたりしても電子や正孔は発生しない。

(5)半導体に電界を加えると流れる電流はドリフト電流と呼ばれ,その大きさは電界の大きさに反比例する。

 

 



解答 (2)  

(1)ゲルマニウム(Ge)やインジウムリン(InP)は単元素の半導体であり,シリコン(Si)やガリウムヒ素(GaAs)は化合物半導体である。・・・誤っている。
インジウムリン(InP)は化合物、シリコン(Si)は単元素となる。

 

(2)半導体内でキャリヤの濃度が一様でない場合,拡散電流の大きさはそのキャリヤの濃度勾配にほぼ比例する。
 ・・・正しい。

 

(3)真性半導体に不純物を加えるとキャリヤの濃度は変わるが,抵抗率は変化しない。・・・誤っている。
不純物を加えると抵抗率も変化する。

 

(4)真性半導体に光を当てたり熱を加えたりしても電子や正孔は発生しない。・・・誤っている。真性半導体の結合強度より強い光や熱を加えると電子が移動し、電子や正孔が発生する。

 

(5)半導体に電界を加えると流れる電流はドリフト電流と呼ばれ,その大きさは電界の大きさに反比例する。・・・誤っている。ドリフト電流の大きさは電界の大きさに比例する。