橋平礼の電験三種合格講座

過去50年分以上の電験三種の問題を解いて分かった、電験三種は今も昔も変わりません。過去問を解きながら合格を目指しましょう。

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電験三種 電力 基礎力向上テキスト-21

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そちらも見て下さい。 

 


 4.5 変電所の設備-2

(4)調相設備
 調相設備には,電力用コンデンサ,分路リアクトル,同期調相機,SVCがあります。

①電力用コンデンサ
 電力用コンデンサは負荷端に設置して,重負荷時の遅れ力率を改善するものです。
コンデンサなので構造簡単,安価,保守容易
・損失が少ない
等の特長があります。
・段階的な調整ができない。
・直列リアクトルが必要。
などの欠点があります。

 

②分路リアクトル
 分路リアクトルは軽負荷時にフェランチ効果で送電端の電圧が上昇しないように,遅れ力率を与えるものです。電力用コンデンサと逆の働きをします。
・リアクトルなので構造簡単,安価,保守容易
・損失が少ない
等の特長があります。
・段階的な調整ができない。
などの欠点があります。

 

③同期調相機
 同期電動機を用いて,無負荷運転をすることによって,励磁電流の増減によって,進み遅れの電力を調整します。
・進み,遅れの電力を連続的に制御できる。
等の特長があります。
・高価,保守点検大,電力損失やや多め
などの欠点があります。

 

SVC
 サイリスタなどの電力用の半導体素子を用いて,進み遅れの電力を供給するもので,静止形無効電力補償装置(SVC)と呼ばれています。
・進み,遅れを連続的に制御できる。
・保守容易
等の特長があります。
・高価
などの欠点があります。